成長外来(低身長外来、思春期外来、肥満外来)、起立性調節障害外来、夜尿外来

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成長外来

・現在身長が低く先々が心配な方、今は特別低くはないけど周りの人に追い越されるようになってきた方、身長が家系から不安を感じる方、背が周りと違い急に伸びてきた方、背が高すぎて不安な方気軽にご相談ください。

・成長クリニック、低身長外来などの名称で行われている診療を行っています。

・成長に関わる小児内分泌(成長ホルモンや性ホルモン、甲状腺ホルモンなど)の専門医が対応します。

低身長外来:背が低い(低身長)、背の伸びが悪くい

・子どもの身長は、栄養や睡眠、遺伝や体質、成長ホルモンや思春期に関係する性ホルモンなど様々なことが影響しています。

・身長が極端に低い場合もそうですが、背の伸びが悪くなった場合(特に年間4㎝も伸びていない場合)も注意が必要です。

・次項でもありますが、幼稚園や小学生の時に周りの子に比べ急に背が高くなる場合、その後早く背が止まってしまい最終的な身長が低くなることがあります。

・成長ホルモン分泌不全生低身長症、甲状腺機能低下症をはじめとした低身長を来す原因となる問題がないか確認することが大切です。また、問題となる病気がなく、保険診療で低身長の治療が出来ない場合でも栄養の摂り方、睡眠をはじめとした生活習慣、運動とのバランスなど診察の上お話しできることがあると思います。お気軽にお問い合わせください。

・成長ホルモンや甲状腺ホルモンがちゃんと出ているか、思春期(成長期)の異常がないかどうかの検査、また、必要に応じ成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモン治療などを行います。また、状況により詳しい検査が必要な場合は高次の病院に紹介させていただく場合があります。

・高身長で困っている方も相談ください。

思春期外来:成長期(思春期)が早く始まった、中学生になっても始まらない

・幼稚園や小学校に通っている時は、周りの子と背の順は大きく変わらないことがとんどです。

 その時期に周りの子と比べて急に背が高くなるようなときは成長期(思春期)が早すぎている可能性があります。こういった思春期が早いこと、思春期の異常は思春期早発症といって原因を調べたり治療を必要とする場合があります。一度受診することをお勧めします。

 男女それぞれの目安が以下の通りになります。男の子の思春期の始まりである「精巣の発育」は分かりづらく、発見が遅れることがあります。また、女の子の乳房のふくらみも一度認めても思春期前に戻ることがあり判定が難しい場合があります。

以下の症状以外にも身長の程度や伸び具合、レントゲン検査でわかる骨の年齢を使って判断する必要がある場合もあり専門医に相談することをお勧めします。気軽にご相談ください。

・以下のように思春期が遅い方も注意が必要な場合があります。まれですが成長期(思春期)が始まらない病気である可能性もあり、こちらも受診することをお勧めします。

  〇女の子では小学生後半から、男の子では中学生になったころから周りの子と比べて背が低くなる

  〇女の子で中学校半ば、男の子で中学校終盤になっても成長期が始まらない

肥満外来:太っている(肥満、小児肥満)、痩せている(やせ)、太ってきた、痩せてきた

肥満は生活習慣病の最大の原因となるのはご存知の方も多いかと思います。

では、現在肥満傾向にある子がいつ頃から注意した方がいいのでしょうか?

                         日本小児内分泌学会ホームページより一部改変

年齢が上がるにつれて成人肥満になる確率が上がっていきます。小さい頃はコロコロしていてかわいい、体格がいいなど言われていることがありますが、幼い頃からの食生活、習慣、嗜好が肥満になりやすいと治すのはなかなか難しくなります。保護者の手元を離れてから児の健康被害があらわになってくるものです。幼い頃から改善を目指すことをお勧めしています。  

また、肥満の原因が生活習慣にかぎらず、上に説明したような内分泌疾患などが関係していることもあります。肥満になる原因がないか確認することがとても大切です。

気軽にご相談ください。

起立性調節障害外来 

不登校、学校に通いづらくなる原因の一つに朝に起きるのがづらくなる、起きた時の頭痛や倦怠感など身体的な不調が挙げられます。

起立性調節障害がその代表で、自律神経の乱れのため血の巡りにトラブルが起きることにより陥ります。

当院では血液検査、レントゲン検査に加え、小児における起立性調節障害の診断をするときに行う新起立試験をするのに適した血圧計を用意し、正確な診断を心がけます。

治療は水分や塩分摂取について、行動の起こし方などの生活指導、次いで循環の薬、漢方薬などの薬物治療を併用して行います。

夜尿症外来、おねしょ外来

夜尿症( おねしょ )は大きくなるにつれて自然と良くなると思われていますが、成人になっても頻度は高くはないものの一定の割合で持ち越すことが分かっています。成人になっても無くなるわけではないようです。

  夜尿症診療ガイドライン2021より

夜尿症(おねしょ)の原因には寝ている時に作られるおしっこの量が多くてあふれ出てしまうこと、もしくはおしっこを貯める膀胱(ぼうこう)が小さくて少ない尿でもあふれ出てしまうことが挙げられますが、そうなった時にトイレに行くために目覚めることが出来ないことが大切な要因になります。また、身体的なもの、環境や精神面、昼間の不適切なおしっこの我慢の仕方、便秘などが複雑に絡み合い原因となることがあります。

夜尿(おねしょ)は子どもではありふれたことのように思われることがありますが、子どもの自尊心が低下すること、また、心の健康、保護者や他人との関係、才能が有意に低下していたと報告されています(夜尿症診療ガイドライン2021)。小学校に上がったら一度受診をお勧めします。

特に昼のおもらし、トイレに駆け込むことが多い、おしっこする時間が長い、お腹を押しておしっこをする、 おしっこする回数が1日に3回以下、8回以上などの症状を下部尿路症状といい、夜尿症(おねしょ)の原因がその症状がない子と違い、治療方針も変わることがかります。

まずは、日常生活の状況をお聞きし、日頃のおしっこの量や夜の間に貯まったおしっこの量などを計測し確認すること、尿検査などを行い判断します。        

治療は食事や水分の摂り方、寝る時の環境などの生活指導、抗利尿ホルモンなどの薬物治療やアラーム療法などがあります。

治療すると、治療しないで自然経過をみた場合に比べ治癒率を2〜3倍高めることができ、治癒までの期間も短縮することが言われています(夜尿症診療ガイドライン2021)。

抗利尿ホルモン

利尿とはおしっこを出させることで、抗利尿とは反対におしっこを出させないことになります。抗利尿ホルモンにより夜寝ている時に出るおしっこを減らす効果を期待します。

アラーム療法

夜尿症(おねしょ)をするとセンサーが感知してアラームや振動で子どもを起こすことで、無意識的に尿をためる力、夜尿症(おねしょ)を抑制する力をつける方法です。夜尿症診療ガイドライン2021では第一選択の治療の一つとされています。